ソーセージのOEMで最初に決めるべきは、レシピではありません。どこで、誰に、いくつ売るかです。
お店の看板になるオリジナルソーセージを作りたい。自社の食材を使ったソーセージを商品にしたい。相談の入り口は「こんな味にしたい」から始まることがほとんどですし、それで構いません。ただ、商品として成り立つかどうかを決めるのは、味よりも先に、売り場と数量のほうです。
僕たちは広島で、肉のカットからミンチ、生地作り、腸詰めまで、すべて自社の工房でソーセージを作っています。これまでに作ってきたソーセージは40種以上。その中には、飲食店や農家さんとのコラボから生まれたものもたくさんあります。この記事では、小ロットのOEMをどう考えればいいかを、作る側の立場からお話しします。
OEMは「何を作るか」より「どこで売るか」から

オリジナルソーセージの使い道は、大きく分けて2つです。お店で料理として出すのか、パッケージのまま売るのか。
料理として出すなら、決めるべきは一皿あたりの量と、月に何皿出るかです。パッケージで売るなら、1パックの本数と値段、どの棚に、いくつ並べるか。どちらの場合も、この数字が決まると、作るべき量と、かけられる原価が決まります。
レシピはそのあとです。原価の枠が見えていれば、どの肉を使い、どこまでスパイスにこだわれるかも、現実的に決められます。
売り切れる量が、最小ロット

「小ロット対応」と聞くと、「少なく作れるから、安く試せる」と考えがちです。けれど、本当に大事なのは逆側の見方です。小ロットの価値は、売り切れる量で作れることにあります。
たくさん作れば1本あたりは安くなります。でも、売り切れずに残った分は、原価をそのまま押し上げます。だから、ロットは「作れる量」ではなく「売り切れる量」から逆算します。いわば「売り切れる量が、最小ロット」です。
僕たちの卸売・OEMのページでは、オリジナル商品は20kgからご相談いただけるようにしています。20kgがどれくらいの本数になるのか、目安を計算しておきます。
| 製造量 | 1本80gの場合 | 1本55gの場合 |
|---|---|---|
| 20kg | 約250本 | 約360本 |
| 50kg | 約625本 | 約900本 |
※製造量を1本の重さで割った単純計算です。実際の本数は、レシピや仕上がりによって変わります。ロットの条件も内容によって変わるので、まずはご相談ください。
1日10皿出るお店なら、1本80gで約250本は、ひと月弱で使い切れる量です。冷凍で保存できるので、使うぶんだけ解凍すれば、ロスも出にくくなります。
相談から出荷までの流れ

オリジナルソーセージは、おおむね次のような流れで進みます。
1. 相談:売り場と数量を決める
どこで、誰に、いくつ売るか。料理で出すのか、パッケージで売るのか。使いたい食材や、目指したい味のイメージもここで伺います。
2. 試作:味を決める
肉の種類や挽き方、脂の量、スパイスやハーブの組み合わせを変えながら、試作を重ねます。自社で一貫して製造しているので、配合の細かな調整をすぐ形にできるのが、僕たちの強みです。
3. パッケージと表示を決める
パッケージで売る場合は、ラベルのデザインや食品表示を決めます。オリジナルパッケージにも対応しています。
4. 製造・冷凍・出荷
味と仕様が決まったら、製造して急速冷凍し、冷凍便でお届けします。冷凍で保存すれば、賞味期限は最長12ヶ月です。
コラボから生まれたソーセージ

僕たちのソーセージには、ほかのお店とのコラボから生まれたものがいくつもあります。飲食店、ハーブ農家さん、チョコレートのお店。相手の「こうしたい」を形にする過程で、自分たちだけでは思いつかない味が生まれてきました。
たとえば「猪モッツァレラチーズ」は、渋谷のチーズ専門店「CHEESE STAND」さんとのコラボです。「とにかくチーズたっぷりで」という要望をもとに、ソーセージに詰められる限界までチーズを詰め込むところから始めました。
広島のうどん屋「幅屋」さんとのコラボで生まれた「よいこソーセージ」は、幅屋さんの「よいこ出汁」を使ったやさしい味です。絵本のようなパッケージは、幅屋の奥さんの手作りです。
どちらも、相手のお店の「らしさ」が、そのまま商品の個性になっています。OEMは、作る側に丸投げするより、一緒に作るほうが面白いものができます。
「作れば売れる」と思っていた僕たちから

偉そうに「売り場から考えましょう」と書いてきましたが、これは僕たち自身が遠回りして覚えたことです。
2024年、僕たちは製造を強化するために、工房の移転を計画していました。そのとき投げかけられたのが、「そんだけ作って、売れるの?」という言葉です。良いものを作れば売れる。その前提だけでは足りなかった。良いものを「届ける」ためにやるべきことがある。そう痛感しました。
創業したばかりの頃には、仕入れの見込みが立たない野生の肉を、売り切れずに廃棄したこともあります。作る量と売れる量がずれることの痛さは、身にしみています。だからこそ、OEMのご相談では、味の話と同じくらい、売り方と数量の話を大切にしています。
オリジナルソーセージは、数量から設計する

ソーセージのOEMは、どこで、誰に、いくつ売るかから始まります。小ロットは、安く試すためではなく、売り切れる量で作るためのもの。そのうえで、試作を重ねて、お店の「らしさ」を一本に詰め込んでいきます。
まだ構想の段階でも大丈夫です。「こんな食材で、こんなお店で売りたい」というところから、一緒に数字を組み立てていきましょう。
- ソーセージのOEMは何kgから依頼できますか?
- ドットコミュの卸売・OEMページでは、オリジナル商品は小ロット(20kg〜)からご相談いただけるとしています。内容によって条件が変わるため、まずはお問い合わせください。
- オリジナルパッケージにも対応していますか?
- オリジナルパッケージにも対応しています。
- OEMの前に既存商品を試すことはできますか?
- 既存商品なら1パックからお試しいただけます。オリジナル商品など、注文を受けてから製造が必要なものは除きます。
- オリジナルソーセージの賞味期限はどれくらいですか?
- 急速冷凍して冷凍で保存するため、賞味期限は最長12ヶ月です。レシピによって変わる場合があります。










