キャンプの楽しみのひとつは、やっぱり外で食べるごはんです。炭火で焼いた肉の香り、焚き火を囲みながらの一皿。考えるだけで、準備にも気合いが入りますよね。
ただ、いざ買い出しをしようとすると、少し迷うのが肉の持って行き方です。冷蔵の肉をクーラーボックスに入れておけば大丈夫なのか。夏場は傷まないか。どのくらいの量を持っていけばいいのか。
先に結論めいたことを言っておくと、キャンプの肉の勝負は、火をおこす前にだいたい決まっています。何を買って、どう持って行くか。炭の扱いがうまいかどうかより、そちらのほうがよほど効きます。
僕は広島でソーセージを作っていて、創業した2016年からイベントに出店して、外でホットドッグを焼いてきました。この記事では、作り手の立場から、キャンプで食べる肉の選び方と、冷凍の肉がキャンプに向いている理由をお話しします。
キャンプの肉選びで大切なのは「温度」と「扱いやすさ」
家で料理をするときは、冷蔵庫から出した肉をすぐに焼けます。キャンプでは、買い物をしてから実際に焼くまでに、車での移動や設営の時間がはさまります。そのあいだ、肉をどれだけ低い温度で保てるかが、美味しさと安心の分かれ目になります。
厚生労働省の食中毒予防の案内では、細菌の多くは室温(約20℃)で活発に増え始め、人や動物の体温くらいの温度で増えるスピードがもっとも速くなるとされています。10℃以下では増え方がゆっくりになり、マイナス15℃以下では増えるのが止まります。
ここでひとつ、忘れがちなことがあります。クーラーボックスは、冷蔵庫ではありません。冷たさを作る箱ではなく、入れた冷たさを保つだけの箱です。中に冷たいものが入っていなければ、ただの丈夫な箱になってしまいます。
夏のキャンプ場は、日中の気温が30℃を超えることも珍しくありません。クーラーボックスの中に、しっかり冷たいものを入れておくこと。そして焼く直前まで肉を冷やしておくこと。これが、キャンプの肉選びの基本です。
もうひとつ大切なのが、扱いやすさです。キャンプのサイトには、家のキッチンのような広い調理台も、水道もすぐそばにあるとは限りません。切り分けや下ごしらえの手間が少ない肉ほど、現地で気持ちよく料理できます。
キャンプに冷凍の肉が向いている理由
冷凍の肉は「食べられる保冷剤」
冷凍した肉は、それ自体が冷たい塊です。クーラーボックスに入れておくと、ほかの食材や飲み物を冷やす保冷剤の役割も果たしてくれます。移動中にゆっくり解けていくので、冷蔵の肉を持って行くよりも、低い温度を保ちやすくなります。
普通の保冷剤は、帰りにはただの荷物です。冷凍の肉は、役目を終えたら夕飯になります。いわば「食べられる保冷剤」です。
1日目と2日目で食べ分けられる
1泊以上のキャンプでは、2日目の食材をどう保つかが悩みどころです。冷蔵の肉を2日目まで持たせるのは気をつかいますが、冷凍の肉なら解けるまでに時間がかかるので、2日目に回す分として持って行きやすくなります。
ドリップが出にくく、クーラーボックスが汚れにくい
トレーに入った冷蔵の肉は、移動中に傾いて肉汁が漏れてしまうことがあります。真空パックで冷凍された肉なら、パックの中に閉じ込められているので、クーラーボックスの中を汚しにくいのもうれしいところです。
使う分だけ持って行ける
小分けで冷凍されている肉なら、人数や日数に合わせて必要な分だけ持ち出せます。使わなかった分も、凍ったまま持ち帰りやすいのが冷凍のよさです。
もちろん、いいことばかりではありません。お腹を空かせてテントを張り終え、さあ焼くぞとクーラーボックスを開けたら、肉がまだカチカチ。冷凍の肉を持って行ったことがある方なら、一度は経験があるかもしれません。到着してすぐに焼きたいものは、少し早めにクーラーボックスの上のほうへ移しておくなど、解けるタイミングを考えておく必要があります。凍ったまま火にかけてしまうと、表面だけが焦げて中まで火が通らないので、焼く前に完全に解凍しておくことが大前提です。季節や保冷の状態によって解け方は変わるので、はじめてのときは余裕をもって準備しておくと安心です。
| 比べるポイント | 冷蔵の肉 | 冷凍の肉 |
|---|---|---|
| 低い温度の保ちやすさ | 保冷剤や氷でしっかり冷やす必要がある | それ自体が保冷剤の役割も果たす |
| 焼けるまでの時間 | 到着後すぐに焼ける | 解けるまで時間がかかる |
| 2日目の食材 | 温度管理に気をつかう | 2日目に回す分として持って行きやすい |
| クーラーボックスの汚れ | トレーから肉汁が漏れることがある | 真空パックなら漏れにくい |
1日目の夕食は冷蔵の肉、2日目の朝食や昼食は冷凍の肉、というように組み合わせるのもおすすめです。
キャンプで食べる肉の選び方
厚すぎないもの、火が通りやすいもの
炭火や焚き火には、家のコンロのようなつまみがついていません。火加減を細かく調整するのは、思っている以上に難しいものです。分厚いブロック肉は、外側が焦げても中まで火が通っていない、ということが起こりやすくなります。はじめてのキャンプや、手早く食べたいときは、薄切りの肉や、ソーセージのように太さがそろったものが扱いやすいと思います。
下ごしらえが少なくて済むもの
下味のついた肉や、そのまま焼けるソーセージは、現地で包丁やまな板を使う場面を減らせます。洗い物が少なくて済むのも、キャンプではありがたいポイントです。
みんなで分けやすいもの
家族や友人と囲むキャンプでは、一人ひとりに取り分けやすい形の肉が便利です。ソーセージは1本ずつ焼いて配れるので、子どもから大人まで分けやすい食材です。
いつもと違う肉を試してみる
キャンプは、普段と少し違う食材を楽しむのにもぴったりの場です。鹿肉や猪肉のようなジビエを外で焼いて食べるのも、アウトドアならではの体験になります。
次のキャンプに、冷凍ソーセージを持って行きませんか?
急速冷凍して真空パックでお届けするので、クーラーボックスに入れて持ち運びやすいソーセージです。鹿や猪をはじめ、いろいろな肉とフレーバーからお選びいただけます。
ソーセージを見るキャンプで肉を美味しく、安心して焼くために
中までしっかり火を通す
肉を焼くときは、中心までしっかり火を通すことが大切です。厚生労働省は、肉の中心部を75℃で1分間以上加熱することを目安として示しています。炭火は表面だけが先に焼けやすいので、炭をたくさん入れた強火の場所は避けて、炭の少ないエリアや遠火になる場所で、時間をかけて火を入れるのがおすすめです。網に直接のせるかわりに、スキレットや鉄板を網の上に敷いて焼くと、火の当たり方がやわらかくなり、肉汁が炭に落ちて炎が上がるのも防げます。ふたやアルミホイルを使うのも、中まで火を通すのに役立ちます。冷凍の肉は、凍ったまま火にかけずに、完全に解けてから焼きはじめてください。
生肉用と食べる用の箸やトングを分ける
生の肉をつかんだトングや箸で、焼き上がった肉や野菜を取り分けないようにしましょう。生肉用と食べる用を分けておくと安心です。色違いのトングを用意しておくと、みんなで焼くときにも間違えにくくなります。
焼く分だけクーラーボックスから出す
肉はまとめて外に出しておかず、焼く分だけをその都度取り出しましょう。クーラーボックスは直射日光の当たらない日陰に置き、開け閉めの回数を減らすと、中の温度を保ちやすくなります。
僕たちの冷凍ソーセージを、キャンプで楽しむなら
僕たちのソーセージは、非加熱の生ソーセージを急速冷凍し、真空パックでお届けしています。冷凍のままクーラーボックスに入れて持ち運べるので、ここまでお話ししてきた冷凍の肉のよさを、そのまま活かせる食材です。
お湯が沸かせるなら、湯煎してから炭火でサッと焼き色を
生ソーセージなので、食べる前には必ず加熱が必要です。バーナーやクッカーでお湯を沸かせる環境なら、これがいちばん失敗のない方法です。沸騰直前のお湯にパックのまま入れて12〜13分ほど湯煎し、中までしっかり火を通します。あとは炭火にのせて数秒、表面にサッと焼き色をつけるだけ。先に火が通っているので、中が生のまま、という心配がありません。
炭火だけで焼くなら、弱火でじっくり
お湯を沸かす道具がないときは、炭火だけで焼くこともできます。鉄則は「弱火でじっくり」です。
まず、焼く前に完全に解凍しておきます。凍ったまま炭火にかけると、表面だけが焦げて中まで火が通りません。そして、網に直接のせるよりも、スキレットや鉄板を網の上に敷いて、その上で焼くのがおすすめです。肉汁が炭に落ちて炎が上がり、皮が破裂したり焦げすぎたりするのを防げます。
炭の火力が強い場所は避けて、炭の少ないエリアや遠火になる場所で、コロコロと転がしながら、時間をかけて炙るように焼いてください。外側の皮がパリッと張って、中に熱々の肉汁が閉じ込められたら食べごろです。
| 比べるポイント | 湯煎してから焼く | 炭火だけで焼く |
|---|---|---|
| 焼く前の準備 | 冷凍のパックのままでよい | 完全に解凍しておく |
| 火の入れ方 | 沸騰直前のお湯で12〜13分 | 弱火・遠火で転がしながらじっくり |
| あると助かる道具 | バーナーやクッカー、鍋 | スキレットや鉄板 |
| 仕上がりの目安 | 炭火で数秒、焼き色をつけるだけ | 皮がパリッと張れば出来上がり |
鹿や猪をはじめ、豚・鶏・羊・牛まで、これまでに40種類以上のソーセージを作ってきました。挽きたてのスパイスや、広島近郊で摘んだハーブを合わせたソーセージを外で焼くと、香りがふわっと立ちのぼります。いつものキャンプ飯に、少し変わった一品を加えてみてください。
冷凍の肉を上手に使って、キャンプのごはんをもっと気楽に
キャンプで食べる肉は、焼くまでの温度の保ちやすさと、現地での扱いやすさで選ぶと失敗が少なくなります。冷凍の肉は、保冷剤の役割も果たしてくれて、2日目の食材としても頼りになる存在です。
キャンプの肉の勝負は、火をおこす前にだいたい決まっています。裏を返せば、準備さえ押さえておけば、現地では肩の力を抜いて楽しめるということです。次のキャンプでは、クーラーボックスにひとつ、「食べられる保冷剤」を入れて出かけてみてください。
- キャンプに持って行く肉は冷蔵と冷凍、どちらがいいですか?
- 到着してすぐに焼くものは冷蔵、2日目に食べるものや保冷剤代わりにしたいものは冷凍、というように使い分けるのがおすすめです。冷凍の肉は解けるまでに時間がかかるので、焼くタイミングに合わせて準備してください。
- クーラーボックスで肉を安全に持ち運ぶコツはありますか?
- 保冷剤や凍らせた食材で中をしっかり冷やし、クーラーボックスは直射日光の当たらない日陰に置きましょう。開け閉めの回数を減らし、焼く分だけをその都度取り出すと、中の温度を保ちやすくなります。
- キャンプで肉を焼くとき、中まで火が通ったかはどう判断すればいいですか?
- 厚生労働省は、肉の中心部を75℃で1分間以上加熱することを目安として示しています。厚みのある肉は、火から少し離して時間をかけたり、ふたやアルミホイルを使ったりして、中までしっかり火を通してください。
- ドットコミュのソーセージはキャンプでどうやって焼けばいいですか?
- 非加熱の生ソーセージのため、必ず加熱してください。お湯が沸かせる環境なら、沸騰直前のお湯にパックのまま入れて12〜13分ほど湯煎し、仕上げに炭火で数秒だけ焼き色をつけるのが、いちばん失敗のない焼き方です。炭火だけで焼くときは、完全に解凍してから、スキレットや鉄板を網の上に敷いて、弱火でじっくり焼いてください。
- 冷凍のソーセージを、凍ったまま炭火で焼いてもいいですか?
- 凍ったまま炭火にかけると、表面だけが焦げて中まで火が通りません。焼く前に完全に解凍してください。お湯が沸かせる環境なら、冷凍のパックのまま湯煎して中まで火を通し、そのあと炭火で焼き色をつける方法がおすすめです。













