クラフトビールに合わせるフード|ソーセージという定番

3種類の焼きソーセージと紫キャベツを盛った皿
クラフトビールの店のフードは、主役ではなく「2杯目を呼ぶ脇役」として設計すると回ります。ソーセージが定番になる理由、IPAやスタウトなどビールのスタイル別の合わせ方、厨房が小さくても回るオペレーション、ソーセージ屋が自分の食堂で出しているセットまで、飲食店の方に向けてまとめました。

クラフトビールの店のフードは、主役を張らなくていい。2杯目を呼ぶ脇役であればいいのです。

クラフトビールのお店を始めた、あるいはフードを見直したい。けれど厨房は小さく、仕込みに割ける人手も限られている。凝った料理を出すほどの余裕はないけれど、ビールの味を引き立てる一皿は置きたい。多くのお店が、このあたりで悩んでいると思います。

僕たちは広島でソーセージを作り、2026年からは工房の隣で食堂もやっています。ビールと一緒にソーセージを出す側の立場から、クラフトビールに合わせるフードの考え方をお話しします。

フードの役割は「2杯目を呼ぶこと」

フォークで焼きソーセージを取り分けている手元と、奥に置かれたビールのグラス

クラフトビールの店の売上を支えているのは、ビールの杯数です。フードの役割は、それ単体で利益を出すことより、お客さんがもう1杯頼みたくなる流れを作ることにあります。

1杯目を飲み終えたとき、手元にまだ少しつまむものが残っている。口の中がもう一口ビールを欲しがっている。そうすると、2杯目の注文が自然に入ります。この脇役を、ここでは「2杯目のフード」と呼んでおきます。

2杯目のフードに求められるのは、ボリュームより、ビールとの掛け合いです。量が多すぎると、お腹が先にいっぱいになってしまいます。

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ソーセージが定番になる理由

鉄皿に盛られた焼きソーセージとフライドポテト、奥にビールのグラス

ビールのお供としてソーセージが世界中で定番になっているのには、理由があります。

脂と塩気、そして香り

ビールの炭酸と苦みは、口の中の脂を流してくれます。脂の旨みと、ほどよい塩気、スパイスやハーブの香り。ソーセージは、ビールと交互に口に運んだときに、お互いを引き立てる要素がそろった食べものです。

片手で食べられる

切り分けて、つまんで、ビールを飲む。カウンターでも立ち飲みでも、会話を止めずに食べられます。

仕込みがいらない

そして、お店にとっていちばん大きいのがここです。ソーセージは、作り手の側で仕込みが済んでいる食材です。お店でやることは、温めて、焼き色をつけることだけ。厨房が小さくても、人手が少なくても回ります。

ビールのスタイルに合わせて、ソーセージを選ぶ

手に持ったクミンとガーリックのソーセージパック

ビールに合うフードというと、「味が濃いもの」と思われがちです。けれど、クラフトビールに合わせるなら、効いてくるのは塩気の強さより、香りの組み合わせです。ビールのスタイルごとの合わせ方を、僕たちのソーセージを例にまとめました。

ビールのスタイル 合わせたい味 ソーセージの例
ピルスナー・ラガー シンプルな肉の旨みと胡椒 鹿ブラックペッパー、猪プレーン
ペールエール ハーブの香り 猪ハーブソルト、チキンソーセージ
IPA スパイスや辛み。ホップの苦みに負けない香り 猪クミンとガーリック、旨辛ハラペーニョ(鹿)
ヴァイツェン やさしい味と、軽いハーブ チキンソーセージ
スタウト・ポーター コクと深みのある味 猪イカスミとマカ

ボトルやタップのラインナップに合わせて、ソーセージを2〜3種類用意しておくと、「このビールには、これ」とスタッフがすすめやすくなります。おすすめの言葉が添えられると、フードを頼むきっかけにもなります。

目玉焼きと葉物を添えた焼きソーセージ

ビールの横に、語れるソーセージを置きませんか?

広島県産のジビエや独自ブレンドのスパイスを使ったソーセージを、1パックから卸しています。真空パックのまま湯煎して、焼き色をつけるだけで出せます。

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厨房が小さくても回るオペレーション

揚げた皮付きポテトを金網で油切りする様子

ビールの店のフードは、ピークの時間にビールを注ぐ手を止めずに出せることが条件です。僕たちのソーセージなら、提供までの流れはこうなります。

冷凍・真空パックのまま、沸騰直前のお湯(目安90〜95℃)で湯煎します。ジビエのソーセージなら13分ほど。湯煎している間は、ほかの仕事ができます。注文が入ったら、袋から出して鉄板やフライパンで焼き色をつけるだけです。手順が決まっているので、誰が焼いても同じ一皿になります。

在庫は冷凍で持てます。賞味期限は最長12ヶ月なので、出数に波があってもロスになりにくく、イベントや繁忙期に向けて多めに積んでおくこともできます。既存の商品なら1パックからお試しでき、支払いは月末締めの請求書払いにも対応しています。

僕たちの食堂で出している組み合わせ

土鍋の料理を笑顔でよそうエプロン姿の男性

僕たちの食堂では、生ビールとソーセージを組み合わせた「ソーセージビアセット」(1,800円)を出しています。単品で頼むより、少しお得にしてあります。ソーセージの2種盛り(1,000円)は、「猪プレーン&鹿ブラックペッパー」「猪イカスミ&鹿ハラペーニョ」など、組み合わせを選べるようにしています。

もっとも、最初からうまくいっていたわけではありません。2016年に初めてイベントに出店したとき、僕たちが出そうとしたのは猪肉のケバブでした。けれど、うまくいかずに断念して、ホットドッグに切り替えました。遠回りでしたが、そこで知ったのは、ソーセージは焼いて出すだけでご馳走になり、しかも回るということです。

家飲み向けには、お酒に合うソーセージを5種類集めた「晩酌ソーセージ」というセットも作っています。お店のフードと物販を組み合わせる、という使い方もできると思います。

ビールの店のフードは、ソーセージから組み立てる

タイカレー風、クミンとガーリック、ブラックペッパーのソーセージ3種

クラフトビールの店のフードは、2杯目を呼ぶ脇役として設計すると、お店全体がうまく回ります。脂と香りでビールを引き立て、片手で食べられて、仕込みがいらない。ソーセージは、その条件にいちばん近い定番です。

ビールのラインナップが決まったら、それに合わせるソーセージを2〜3種類。そこから、お店だけのフードメニューを組み立ててみてください。組み合わせに迷ったら、気軽に相談してもらえたらうれしいです。

クラフトビールに合うフードは何ですか?
脂と塩気、スパイスやハーブの香りがあるソーセージは、クラフトビールの定番のフードです。IPAにはスパイスの効いたもの、ペールエールにはハーブの香るものなど、スタイルに合わせて選ぶと相性がよくなります。
厨房が小さいビアバーでもソーセージは出せますか?
ドットコミュのソーセージは、冷凍・真空パックのまま湯煎して、焼き色をつけるだけで提供できます。仕込みがいらないため、小さな厨房でも回しやすいです。
業務用ソーセージは少量から仕入れられますか?
既存商品なら1パックからお試しいただけます。最短2〜3日で出荷でき、月末締め・請求書払いにも対応しています。
IPAに合うソーセージは?
ホップの苦みに負けない、スパイスや辛みの効いたソーセージがおすすめです。たとえば、クミンとにんにくを効かせたものや、ハラペーニョ入りのものが合います。

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記事を書いた人

中山 浩彰

中山 浩彰ドットコミュ店主

ドットコミュ代表/ソーセージクリエイター。1985年、福井県福井市生まれ。「人にもわんこにも、同じ真剣さで作ったごはんを」を信条に、素材と製法に一切妥協しない無添加の手作りソーセージを日々作り続けている。

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