冷凍ソーセージの保存と解凍|パサつかせない方法

真空パックに入った色の異なるソーセージ3本の詰め合わせ
冷凍したソーセージがパサつくのは、たいてい解凍と加熱のしかたが原因です。水分が逃げる仕組みを整理しながら、冷凍のまま湯煎するやり方、一度火を通したあとの保存、市販のソーセージを自分で冷凍するときのコツまでまとめました。

冷凍しておいたソーセージを焼いたら、なんだか中がぼそぼそしていた。前に食べたときはもっとジューシーだったのに。そんな経験をされた方に向けて書いています。

ソーセージがパサつく原因は、ほとんどの場合、肉そのものではありません。水分がどこで逃げたか、という話です。そして水分が逃げる場所は、だいたい解凍のときか、加熱のときのどちらかです。

僕たちは、非加熱の生ソーセージを急速冷凍して、真空パックにしてお届けしています。商品には「美味しいお召し上がり方」という紙を一枚入れていて、そこに書いてあるのは、突きつめると一行です。解凍しないでください、と。

この記事では、その理由と、家庭でできる保存・解凍のやり方をお話しします。

ソーセージがパサつく仕組み

ハーブが混ぜ込まれたソーセージの生地のアップ

ソーセージのジューシーさは、生地の中に抱え込まれた水分と脂から来ています。この2つが外に出てしまうと、残るのは肉の繊維だけになります。これがパサつきの正体です。

水分が逃げる場面は、主に3つあります。

1. ゆっくり解凍したとき

冷凍された食品の中では、水分が氷の粒になっています。時間をかけてゆっくり凍らせたり、ゆっくり解けたりすると、この粒が大きく育ちます。大きな氷の粒は、まわりの組織を押し広げます。解けたあと、その隙間から水分が流れ出る。これがドリップです。

だから、冷凍庫から出して常温に置いたり、電子レンジで半端に解かしたりすると、皿の上に赤い水分がたまります。あれは、本来ソーセージの中に残っているはずだったものです。

2. 強い火で急に加熱したとき

高い温度で一気に加熱すると、生地の中のたんぱく質が縮みます。縮むと、抱えていた水分を外に押し出します。皮が張りすぎて割れるのも、同じ理由です。割れた瞬間に、肉汁は流れ出ていきます。

3. 冷凍と解凍を繰り返したとき

一度解けたものをまた凍らせると、氷の粒が育ち直します。これを繰り返すほど、水分は抜けていきます。「少しだけ使って残りをまた冷凍庫へ」がいちばん品質を落としやすい、というのはここから来ています。

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冷凍ソーセージは、解凍しないで加熱する

作業台で連なった腸詰めソーセージを扱っている様子

ここまでの話をひっくり返すようですが、いちばん確実なのは「解凍しない」ことです。

解凍の工程で水分が逃げるのなら、その工程をなくしてしまえばいい。冷凍のまま、真空パックごとお湯に入れて、ゆっくり中心まで火を入れる。凍った状態から加熱の状態へ直行するので、ドリップが出る場面がありません。

僕たちがおすすめしているやり方は、こうです。

手順 やること 目安
1 鍋のお湯を、沸騰の直前で止める 90〜95℃
2 冷凍・真空パックのまま、お湯に入れる 袋は開けない
3 そのまま置いておく 12〜13分
4 袋から出して、フライパンで軽く焼き色をつける 表面だけ

ポイントは、ぐつぐつ沸騰させないことです。100℃で煮立てると、袋の中で生地が動いて、皮が破れることがあります。沸騰直前のお湯に入れて、火を止めるか、ごく弱火にして置いておく。それくらいで十分に中まで火が通ります。

時間は、商品によって少し変わります。僕たちのポークソーセージは12分、猪や鹿のジビエ系は13分を目安にしています。脂の量や太さで、火の入り方が変わるためです。

最後の焼き色は、香りのための工程です。ここで長く焼くと、せっかく閉じ込めた水分がまた抜けていきます。表面にこんがりと色がついたら、それで終わりにしてください。

ドットコミュのソーセージ

冷凍庫から出して、湯煎するだけの一品はいかがでしょう

急速冷凍して真空パックでお届けするので、解凍せずそのまま調理できます。-18℃以下で保存すれば、製造から12ヶ月もちます。

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冷凍庫での保存で気をつけること

鍋で羊ティムールペッパーの真空パックを湯煎する様子

冷凍庫に入れておけば安心、と思いがちですが、いくつか気をつけておくと状態がぐっと変わります。

温度を揺らさない

家庭用の冷凍庫は、-18℃前後に保たれています。ただ、扉を開けるたびに庫内の温度は上がります。冷凍庫の手前に置いたものほど、温度の上下を受けやすくなります。長く置いておきたいものは、奥のほうに入れておくのがおすすめです。

空気に触れさせない

冷凍焼けは、表面の水分が抜けて乾いてしまう現象です。空気に触れる面積が大きいほど起きやすくなります。真空パックのまま保存するのがいちばん確実で、一度開けてしまったものは、ラップで包んでから保存袋に入れ、できるだけ空気を抜いてください。

賞味期限を目安として持っておく

僕たちのソーセージは、-18℃以下で保存した場合、製造から12ヶ月が賞味期限です。冷凍だからといって永遠にもつわけではないので、買った月をパッケージに書いておくと管理が楽になります。

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一度火を通したあとの保存

厨房で男性が生ソーセージを成形して天板に並べる様子

2本まとめて湯煎したけれど、食べたのは1本だけ。よくあることだと思います。

一度ボイルしたソーセージは、冷蔵で3日を目安に食べきってください。残りは真空パックの袋から出して、アルミホイルに包んで冷蔵庫へ入れます。袋のまま戻すと、袋の中に残った水分で表面がふやけてしまうためです。

温め直すときは、油を引いたフライパンに乗せて、とろ火で5分、ひっくり返してさらに5分。これは店舗でテイクアウトの商品を仕上げるときと同じやり方です。弱い火でゆっくり温めるほうが、中の水分が残ります。

一度火を通したものを、また冷凍庫に戻すのはおすすめしません。氷の粒が育って、次に食べるときの食感が変わってしまいます。湯煎するときに、その日に食べる本数だけを入れるのがいちばんきれいです。

市販のソーセージを自分で冷凍するとき

鉄板で焼く淡色のソーセージ3本

スーパーで買った加熱済みのソーセージを冷凍したい、という場合も考え方は同じです。

やること 理由
1回で使う分に小分けする 解凍と再冷凍を繰り返さずに済む
ラップで包み、保存袋の空気を抜く 冷凍焼けを防ぐ
金属のトレーに乗せて凍らせる 早く凍り、氷の粒が大きくなりにくい
2〜3週間を目安に食べきる 家庭の冷凍庫は温度が揺れやすい

使うときは、凍ったままフライパンに入れて、蓋をして弱火で蒸し焼きにすると失敗しにくいです。加熱済みのものは中まで火を通す必要がないので、温まればそれで完成です。

水分をどこで逃がさないか、だけ覚えておく

フライパンで焼き色を付けたソーセージ4本

冷凍ソーセージがパサつかないためのコツは、ひとつに集約できます。水分を逃がす場面を作らないこと。そのために、解凍せず、沸騰させず、焼きすぎない。

僕たちが真空パックのまま湯煎する方法をおすすめしているのも、家庭のキッチンでいちばん失敗しにくいやり方だからです。鍋にお湯を沸かして火を止めて、袋のまま入れて13分。その間に、ほかのことができます。

冷凍庫にソーセージがあるというのは、なかなか心強いものです。せっかくのストックが、いちばん美味しい形で食卓に出てくれたらいいなと思います。

冷凍ソーセージは解凍してから調理したほうがいいですか?
解凍せず、冷凍のまま加熱するのがおすすめです。解凍の過程で水分(ドリップ)が出てしまい、パサつきの原因になります。ドットコミュのソーセージは、真空パックのまま沸騰直前のお湯に入れて12〜13分が目安です。
湯煎のお湯は沸騰させてもいいですか?
ぐつぐつと沸騰させないでください。沸騰直前の90〜95℃を目安にしてください。強く煮立てると皮が破れて、肉汁が流れ出てしまうことがあります。
冷凍ソーセージはどのくらい日持ちしますか?
ドットコミュのソーセージは、-18℃以下で保存した場合、製造から12ヶ月です。
一度ボイルしたソーセージは、どう保存すればいいですか?
袋から出してアルミホイルに包み、冷蔵庫で保存してください。3日以内にお召し上がりください。温め直すときは、油を引いたフライパンでとろ火で5分、ひっくり返してさらに5分が目安です。
一度解凍したソーセージを、また冷凍してもいいですか?
おすすめしていません。冷凍と解凍を繰り返すと水分が抜けて、食感が変わってしまいます。湯煎するときは、その日に食べる分だけを入れてください。
市販のソーセージを家庭で冷凍してもいいですか?
できます。1回に使う分ずつ小分けにしてラップで包み、保存袋の空気を抜いて冷凍してください。家庭の冷凍庫は温度が変動しやすいので、2〜3週間を目安に食べきるのがおすすめです。

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記事を書いた人

中山 浩彰

中山 浩彰ドットコミュ店主

ドットコミュ代表/ソーセージクリエイター。1985年、福井県福井市生まれ。「人にもわんこにも、同じ真剣さで作ったごはんを」を信条に、素材と製法に一切妥協しない無添加の手作りソーセージを日々作り続けている。

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