晩ごはんを食べていると、足元から愛犬がじっと見上げてくる。つい、ひと口分けてあげたくなりますよね。犬と暮らしている方なら、きっと一度は経験のある場面だと思います。
ただ、人にとっては何でもない食べものでも、犬の体には合わないものがあります。そして、そうした食材は、人の料理の中に意外と自然に入っています。
僕は広島で人間用のソーセージを作りながら、2022年からは犬用のソーセージも作っています。2026年2月からは、自分でも犬と暮らし始めました。この記事では、犬が食べてはいけない代表的な食べ物と、人の食事を分ける前に知っておきたいことをまとめます。
犬が食べてはいけない代表的な食べ物

まずは、よく知られているものを一覧にしました。どれも、人の食卓や台所に身近にあるものです。
| 食べ物 | よくないとされる理由 | 入っていることが多いもの |
|---|---|---|
| 玉ねぎ・長ねぎ・にら・にんにく(ねぎ類) | 赤血球を壊す成分を含む。加熱しても成分は残る | ハンバーグ、スープ、炒め物、味つけした肉加工品 |
| チョコレート・ココア | テオブロミンという成分を含む | お菓子、ケーキ、飲み物 |
| ぶどう・レーズン | 腎臓への影響が報告されている(原因は詳しくわかっていない) | 果物、パン、焼き菓子 |
| キシリトール | 血糖値が急に下がることがある | ガム、あめ、一部の菓子 |
| アルコール | 少量でも体に影響が出やすい | お酒、料理酒を使った料理 |
| カフェイン | 興奮や心臓への負担につながる | コーヒー、紅茶、緑茶 |
| マカダミアナッツ | 体調を崩す例が知られている | ナッツ、焼き菓子 |
| 加熱した鶏の骨 | 縦に鋭く割れやすく、喉や消化管を傷つけるおそれ | 手羽先、フライドチキン |
ほかにも、塩分や脂の多い食べもの、香辛料の強い料理も、犬の体には負担になります。迷ったときは「人の料理は、そのままは分けない」と覚えておくと安心です。
「少しなら大丈夫」とは言い切れない理由

「ちょっとくらいなら平気だった」という話を聞くこともあります。けれど、どれくらいの量で影響が出るかは、体の大きさや体質によって大きく違います。小型犬と大型犬では、同じひと口でも体に入る割合がまったく違いますし、同じ犬種でも、体質によって反応は変わります。
とくに気をつけたいのが、ねぎ類です。玉ねぎやにんにくの成分は、加熱しても残ります。刻んで炒めたり、スープに溶けたりすると、見た目ではどこに入っているのかわかりません。「具を取り除いたから大丈夫」とは言えないのは、このためです。
だからこそ、一覧にある食べものは、「量を減らせばいい」ではなく「最初から与えない」と考えておくのがいちばん確実です。
味つけした人の料理は、そのまま分けない

一覧にある食材だけでなく、人の料理そのものにも気をつけたい理由があります。人の料理は、人が美味しいと感じるように、塩やしょうゆ、香辛料、油で味つけされているからです。
ハムやソーセージのような肉の加工品も同じです。人間用のものは、人の口に合うように塩や香辛料を使っています。ここは作り手として正直にお伝えしておくと、僕たちが作っている人間用の「鹿ブラックペッパー」にも、塩や香辛料、そしてにんにく(大蒜)が入っています。人が食べて美味しいように作っているので、犬にはそのまま分けないでください。
ソーセージを作っている僕が、犬用のソーセージを別に作っているのは、まさにこの理由からです。人間用と同じように肉の美味しさを大切にしながら、犬のためのものとして作っています。
分けてあげるなら、犬のためのソーセージを
ドットコミュの犬用ソーセージは、国産の肉だけで作り、保存料も発色剤も使っていません。加熱してから急速冷凍しているので、解凍してそのまま与えられます。
犬用ソーセージを見る分けてあげるなら、味つけの前に取り分ける

それでも、同じ食卓で何か一緒に食べたい。その気持ちはよくわかります。そんなときは、料理の途中で、味つけをする前に取り分けるのがおすすめです。
加熱した肉や野菜を、味つけ前に
たとえば肉を焼くなら、塩こしょうをする前に少しだけ取り分けておく。野菜をゆでるなら、スープに入れて味をつける前に取り出す。ねぎ類を使う料理なら、ねぎを加える前の段階で分けておきます。
骨や皮、脂を取り除く
骨は取り除き、脂の多い皮や脂身も、できるだけ落としておきます。食べやすい大きさに切ってあげると、丸飲みも防げます。
量は少しだけ
いつものフードに加えて与えるものは、おやつと同じように、1日の摂取カロリーの10%程度までが一般的な目安です。初めての食材は少しだけにして、その日の様子を見てあげてください。
もし食べてしまったら

どれだけ気をつけていても、テーブルの上のものを食べてしまったり、落としたものを拾って食べてしまったりすることはあります。そんなときは、慌てずに次のことを確かめてください。
何を、どれくらい、いつ食べたのか。パッケージが残っていれば、原材料の欄も手元に置いておきます。そのうえで、かかりつけの動物病院に電話で相談してください。インターネットの情報だけで様子見を決めたり、自己判断で吐かせようとしたりするのは避けたほうが安心です。
元気そうに見えても、あとから体調が変わることもあります。「このくらいで病院に電話していいのかな」と迷ったときこそ、電話をしてみてください。
同じ食卓を、安心して囲むために

犬が食べてはいけない食べものは、ねぎ類やチョコレートのように、人の食卓に身近なものばかりです。そして、人の料理は人のために味つけされています。「人の料理はそのまま分けない。分けるなら味つけの前に」。これだけ覚えておけば、ほとんどの場面で迷わずに済みます。
足元で見上げてくる愛犬に、何かをあげたくなる気持ちは、とても大切なものだと思います。その気持ちを、犬の体に合う形で届けてあげてください。
- 犬が食べてはいけない食べ物には何がありますか?
- 代表的なものに、玉ねぎ・長ねぎ・にら・にんにくなどのねぎ類、チョコレート・ココア、ぶどう・レーズン、キシリトール、アルコール、カフェイン、マカダミアナッツ、加熱した鶏の骨があります。
- 玉ねぎは加熱すれば犬に与えても大丈夫ですか?
- 玉ねぎなどねぎ類の成分は、加熱しても残ります。スープやハンバーグなど、ねぎ類を使った料理は、具を取り除いても与えないようにしてください。
- 人間用のソーセージを犬に与えてもいいですか?
- 人間用のソーセージは、人の口に合うように塩や香辛料を使っており、にんにくなどが入っていることもあります。犬には、犬用に作られたものを与えるのがおすすめです。
- 犬が食べてはいけないものを食べてしまったらどうすればいいですか?
- 何を、どれくらい、いつ食べたかを確かめて、かかりつけの動物病院に相談してください。自己判断で吐かせようとするのは避けてください。










