メルマガ vol.34「不滅の詩」

僕のiPhoneには、「試合前に読むべきこと」というタイトルのメモがある。これは本来、あることすら知られたくない秘密の文章だったのだが。こないだ城戸君と麻梨乃と話していたときに、うっかりその存在を漏らしてしまった笑

試合前というのは日常では無いようなプレッシャー?を感じるので、どんなに準備していても普段とはまた違った自分に出会うことになる。そんな試合前の自分を観察し、如何に気持ちを持っていけば最大限のパフォーマンスを発揮出来るか、そのために作ったメモだ。

試合に出る度に加筆修正を繰り返しているのだが、その中の一つに「上を向く」という項目がある。

この「上を向く」という行為については、こないだのアジア選手権の時に、特に気がついて意識するようになった。そういえば試合前、僕は立ちあがって、小刻みに揺れながら、天井を見上げることが多い。

人間のメンタルは身体と強く結びついているから、例えば何かイライラしているときには動きが荒くなるはずだ。なので逆に、どちらかから意図して影響を与えることも出来る。
気持ちが荒れたときこそ、ゆっくりと丁寧に動いてみてほしい。ゆっくりと丁寧に動きながら、イライラする方が難しいことに気がつくと思う。

同じように椅子に座ってうつむいていると、気持ちも沈んでしまう。だから上を向いて天井を見上げる。ただそれだけ。

そうやって振り返ってみると、僕は事あるごとに上を見てることが多いことに気がついた。うまくいかなかったとき、何かに悩んだとき、気持ちを立て直したいとき、上を向く。仕事が終わって夜、帰宅し家に入る前。

 

移転計画、中止か。

そう決めた日も、車を降りてしばらく月を眺めてた。

 

Two men look out through the same bars one sees the mud, and one the stars.
二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めた。
一人は泥を見た。一人は星を見た。

不滅の詩(フレデリック・ラングブリッジ)

 


まあ、そんな気持ちっす。
上を向いていきましょう!

 

 

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