はじめまして!ドットコミュ店主の中山と申します。
鹿さんと呼ばれています。
「なんでジビエ?」「なんでソーセージ?」
初めてお店に来てくれた方からは、そう聞かれることがあります。それを一言で説明できたらいいのですが。笑
実はその答えは、少し遠回りな人生の中にあります。
1985年3月、福井県福井市生まれ。
高校卒業後、「格闘技をやるなら広島だ」という間違った直感で広島大学に進学。
当時の僕は、同時は格闘技=ケンカ=ヤクザのイメージをごちゃ混ぜにしていて、広島を「修羅の国か何か」だと思っていたのです。
大学卒業後は一旦会社に就職。ほんの束の間サラリーマン生活を送るも「格闘家になる」と宣言して1年半で退職。
その後は荷運び、解体、清掃など、”ウシジマくんの世界に入ったような”現場仕事を日雇いで転々としながら、プロ修斗を中心に試合に出ていました。
戦績としては、負けの方が多い。
当時は「一生懸命やってるつもり」だったんです。努力の方向を間違えていたことに気づくのは、もっとずっと後になってから。
🦌鹿肉との出会い
26歳で結婚。
そのころ始めたのが、狩猟でした。
誘ってもらって狩猟免許を取得。初めて自分で獲った鹿をさばいて、食べてみたら——
「めちゃくちゃうまい…!」衝撃と感動が僕の中で走りました。噛み締めるほどに力が湧いてくるような、そんな感覚。
「この肉が、駆除されて捨てられてるなんて」
「この美味しさを伝えたい」
「僕はこれを生業にする」
これがドットコミュの始まりです。
👊 でも、現実はそんなに甘くない。
2016年、ドットコミュ創業。
最初は猟師仲間から仕入れた鹿や猪を自分たちで解体・精肉して、飲食店へ卸すところから始まりました。
でも、野生のお肉に仕入れの予定なんて立たない。獲れた分だけ仕入れることになるから。
売り先がなくても、意地で仕入れて、在庫して。結局はダメにして、何度も廃棄を繰り返す日々。
「活かしたいと思って始めたことなのに。わざわざ手間をかけた上で、結局廃棄せざるを得ない」
そんな葛藤の中、ある百貨店の催事出店を機に一般家庭向けの商品開発に舵を切ります。
飲食店に卸すだけでなく、直接家庭に届けられないだろうか。肉そのものを売るだけでなく、どうすれば手軽に、美味しく食べてもらえるか。色んなメニューを試してみました。
そして、あるとき気がつきます。
「ソーセージならば。どんな部位・どんな端材でも活用することが出来る。」
🌭 ソーセージは、型破りでいい。
ソーセージは自由です。
部位の縛りもない。味付けも、形も、組み合わせも、全部クリエイティブ。そして何よりロスも出さない。僕にとって、ソーセージは“ジビエを活かしきる武器”となりました。
そこからは怒涛の商品開発。暇さえあれば新作の試作。いや、むしろ暇しかなかったので。笑
作っては発売、そして修正。その繰り返し。
食べて美味しいのは当たり前。
それだけでない「何か」がある。そんな商品を目指して、作り続けました。
🥋 ソーセージとブラジリアン柔術との共通点?
趣味はブラジリアン柔術。
2020年に始めてから、どっぷりとハマりました。2024年7月には茶帯マスター2でアジア選手権優勝。現在は黒帯を巻き、LEOS柔術アカデミーではインストラクターも担当しています。
一見、まったく関係なさそうな「ソーセージ」と「柔術」。だけど僕の中では繋がる部分があって。
どちらも、「型を覚えたうえで、どう戦うか。」
「ルールがあるからこそ、創造力が生まれる」
ソーセージで培ってきたものが柔術で活きたり、逆もまた然り。
🚀 これからの展望
2025年秋、隣のテナントを使って新店舗をオープンします。目の前で焼いて、提供して、食べてもらって語り合える場所。
どこにもない体験と味を届けるお店。その中でまた新しいソーセージの可能性が、きっと見えてくるはず。
最後に
振り返れば、不器用で、努力のやり方を間違えていて、遠回りばかりで。でも、だからこそ自分にしかできないことがある。
そんな人間がやってるソーセージ屋、ちょっと気になってもらえたら嬉しいです。
会社概要
会社名:ドットコミュ
住所:広島県広島市西区観音町16-33-102
電話番号:070-2015-1637
代表者名:中山浩彰